免疫学的肝細胞障害に対するサイコサポニンの防禦作用
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概要
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正常ラット肝から分離調製した分離肝細胞を標的細胞とし,正常ヒト末梢血単核細胞をeffector細胞として抗肝細胞膜抗体を介するADCC反応を誘導し,その細胞培養上清を肝細胞浮遊液に添加培養すると,肝細胞における蛋白合成が有意に低下した.また,lipopolysacchalide (LPS)で活性化した腹腔滲出マクロファージの培養上清を分離肝細胞浮遊液に添加しても,肝細胞における蛋白合成は有意に抑制された.このようなin vitroにおける肝細胞障害実験において,ADCC反応細胞培養上清または活性化マクロファージ培養上清を添加する前に,粗サイコサポニンまたは精製サイコサポニンで分離肝細胞を前処理すると,一定の濃度の枠内で,粗サイコサポニンまたはサイコサポニンb1は肝細胞障害を軽減させた.それらの有効濃度から,サイコサポニンの肝細胞障害抑制作用の大部分はサイコサポニンb1によると推測された.
著者
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門奈 丈之
大阪市立大学
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阪上 吉秀
大阪市立大学医学部第3内科
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筒井 ひろ子
大阪市立大学
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宮島 慶治
大阪市立大学第3内科
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溝口 靖紘
大阪市立大学医学部内科学
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沢井 寛子
大阪市立大学医学部第3内科
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新井 孝之
大阪市立大学医学部第3内科
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池本 吉博
大阪市立大学医学部第3内科
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森沢 成司
大阪市立大学医学部内科学
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東森 俊博
大阪市立大学医学部第3内科
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山本 祐夫
大阪市立大学
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池本 吉博
大阪市立大学第3内科
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宮島 慶治
大阪市立大学医学部第3内科
-
沢井 寛子
大阪市立大学第3内科
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宮島 慶治
大阪市立大学医学部公衆衛生
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