サウナ入浴後急性肝不全とDICを併発した一症例
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概要
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32歳の男性で大量飲酒後サウナに入浴し,血圧低下,意識障害と第II度の火傷のため入院した.入院後肝性昏睡IV度となり出血傾向が出現した.hematcrit値の上昇,白血球数増多,Transaminase値の著高,prealbuminの減少を認め,凝血学的検査では,血小板数,fibrinogenは著減し,FDP, SDPS testは陽性を呈した.血清遊離アミノ酸総量は正常人の約3倍に増加し,分画では,Glutamine, Phenylalanineなどは増加し,Valineは減少し,急性肝不全時に認められるアミノ酸パターンに類似した.死亡直後の肝組織像は肝小葉内にびまん性に肝細胞の好酸性凝固壊死な呈した.<BR>以上の点より,本症例の発生機序は,飲酒後のサウナ入浴が契機となり,脱水,血液濃縮と,末梢循環不全が相俟って,急性肝不全とDICを併発したと考えられた.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
著者
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門奈 丈之
大阪市立大学医学部公衆衛生
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吉村 良之介
大阪市立大学第3内科
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門奈 丈之
大阪市立大学
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山本 祐夫
大阪市立大石井内科
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藤山 進
大阪市立大学医学部第3内科
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貫野 徹
大阪市立大学医学部第3内科
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西平 守也
生野優生病院
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森田 次郎部衛
生野優生病院
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山本 祐夫
大阪市立大学医学部第3内科
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吉村 良之介
大阪市立大学医学部第3内科
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吉村 良之介
大阪市立大学医学部,第三内科学教室
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藤山 進
大阪市立大学医学部,第三内科学教室
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山本 祐夫
大阪市立大学医学部,第三内科学教室
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山本 祐夫
大阪市立大学
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