ヨード卵の抗高脂血症作用 スクリーニング法および有効画分の検索
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概要
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抗高脂血症作用を有するヨード卵卵黄の有効画分およびその機構を検索する目的で,食餌性高脂血症,特に高コレステロール血症を起こさせたラットを用いた抗高脂血症作用のスクリーニング法を確立した.またヨード卵卵黄をFolch法(chloroform-methanol)により水溶性画分,脂質画分,蛋白質画分に分画し,各分画物の抗高脂血症作用を比較検討した.実験の結果より,抗高脂血症作用のスクリーニング法としては高コレステロール飼料を5日間負荷し高脂血症を起こさせた後,これで飼育すると同時にヨード卵を10日間経口投与する方法が適切であった、次にこの方法でヨード卵の各画分を投与し比較したところ,卵黄脂質画分投与群が高コレステロール飼料飼育群(ch群)に比して血清コレステロール値が57%に低下したが,他の画分投与群では,この様な低下作用を示さず,ヨード卵の抗高脂血症作用の発現には主に脂質画分が寄与することが認められた.またこの際,脂質画分の血清甲状腺ホルモン(T<SUB>3</SUB>,T<SUB>4</SUB>)量はch群に比して変化しないことから,この脂質低下作用は血中T<SUB>3</SUB>,T<SUB>4</SUB>の影響を直接受けているものではないことが示唆された.
- 社団法人 日本薬理学会の論文
著者
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瀬山 義幸
星薬科大学臨床化学教室
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山下 三郎
星薬科大学臨床化学教室
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山下 三郎
星薬科大学
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瀬山 義幸
星薬科大学
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加地 喜代子
Department Of Clinical Chemistry Hoshi College Of Pharmacy
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加地 喜代子
星薬科大学臨床化学教室
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