牛乳および乳製品の無機塩類に関する研究 : VII. 塩素および硫黄含量
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概要
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1961年3月から約2年間にわたり,市乳114,合乳88,および個体乳87試料を採取し,Cl, Sおよび塩素•乳糖価を測定した.まずGl含量(mg/100g)は,市乳で108.6±7.7,合乳で107.3±6.3であった.これは直接滴定法で測定した値であって,電気伝導度法によると,これらの値は約4.7%低くなる.Cl量は,測定方法のほか,季節,泌乳時期,個体(産次)によって相当異なるので,注意しなければならない.Cl量に伴って,塩素•乳糖価も変動する.常乳の標準的な塩素•乳糖価は約2.5であるが,個体ごとに観察すれば,2.03〜3.43の範囲を示し,末期乳では4以上となった.S含量(mg/100g)は,市乳で32.78±6.88,合乳で32.60±5.02,個体乳で30.28±7.68となった.ただし,測定方法が不安定で,その偏差が10.6%もあったため,標準偏差がきわめて大きい結果を得た.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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