血漿中尿素濃度を指標とする豚のアミノ酸要求量の推定法
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
血漿中尿素窒素 (PUN) を指標とする子豚のアミノ酸要求量の推定法について, 不断給飼, 群飼の条件下で検討した.1) 実験1では, 初体重約12kgの子豚20頭に粗蛋白質 (CP) 含量が14%および20%の飼料を交互に給与し, 飼料の切替えがPUNに及ぼす影響を調べた. その結果, PUNは飼料切替え後1-2日後に新たな平衡状態に達し, PUNをアミノ酸要求量の測定の指標として使用するには, 予備期間は2日でよいことが示唆された. 2) 実験2では, 初体重約22kgの子豚20頭に, 玄米-大豆粕の基礎飼料 (CP12.7%, リジン0.60%) にL-リジン塩酸塩を段階的に添加して給与し, PUNおよび血漿遊離リジンの反応を調べた.PUNは, 飼料中のリジン含量が増加するにつれて直線的に低下し, リジン含量0.9%で最低となった.一方, 血漿遊離リジンは, 飼料中のリジン含量が高まるにつれて, 0.8%までは徐々に増加し, それ以上では急激に上昇した.リジン要求量は, PUNと血漿遊離リジンの反応を指標として, 0.8-0.9%と推定された. 3) 以上の結果から, PUNを指標にすることによって, 豚のアミノ酸要求量がきわめて短期間に推定されることが判明した.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
著者
関連論文
- 肥育豚における静脈内へのエピネフリンの単回負荷による体脂肪動員の評価
- 高温環境と飼料への油脂添加が肥育豚の体脂肪の脂肪酸組成に及ぼす影響
- 54 カンショの切葉法による光合成測定法の検討.
- 肥育豚における静脈内へのエピネフリンの単回負荷による体脂肪動員の評価
- 飼育技術からの畜産環境対策
- フィターゼ添加飼料による豚の亜鉛排泄量削減の可能性
- 飼料学(29)5.産業動物--3.単胃動物(4)
- 飼料学(27)5.産業動物--3.単胃動物(3)
- 経産豚における妊娠期および授乳期のリジン要求量
- 養豚の経営実態にそくしたアミノ酸要求量の算出と飼料配合設計
- 低温環境下における繁殖豚のエネルギー要求量
- アミノ酸添加低蛋白質飼料の給与による肉豚における窒素排泄量の低減
- 酸性デタージェントリグニンの改良分析法によるトウモロコシサイレージ-アルファルファ乾草給与牛の乾物消化率の推定
- 豚小腸液を用いる人工消化試験法の応用例--豚におけるセイタカアワダチソウの栄養価ととうもろこしのフレ-ク処理の効果
- 豚の消化試験における指標物質としての酸化クロムペーパー
- 豚,鶏およびラットにおける同一飼料による消化率の比較
- 豚における消化率の変動要因 : 飼料摂取量と腸管内通過時間の関係について
- 豚における消化率の変動要因 : 飼料中の蛋白質含量と見かけの消化率の関係について
- 未経産豚の妊娠期および授乳期におけるリジン要求量
- 実際的飼養条件下における肉豚後期のリジン要求量
- 子豚におけるトウモロコシ-大豆粕飼料へのアミノ酸添加効果とトレオニン要求量
- 子豚における可消化リジン要求量
- 実際的飼養条件下における子豚のリジン要求量
- トウモロコシ, 玄米, 大麦, 裸麦および小麦の豚小腸末端アミノ酸消化率
- 豚におけるスレオニン, メチオニン, トリプトファン, イソロイシンおよびバリンの要求量
- 血漿中尿素濃度を指標とする豚のアミノ酸要求量の推定法
- 蛋白質飼料における豚小腸末端での粗蛋白質およびアミノ酸消化率の回帰による測定
- 実際的飼養条件下における子豚の蛋白質およびアミノ酸要求量の測定法
- 豚回腸末端アミノ酸消化率に対する飼料添加中鎖脂肪および長鎖脂肪の影響
- 豚の消化試験における予備期間と採糞期間の長さの検討
- 豚小腸液を用いる人工消化試験における実験室間差および小腸液採取豚への給与飼料の質の影響
- リアノジンレセプターのミスセンス突然変異に由来する豚ハロセン遺伝子のDNA診断と遺伝的多様性の予測
- アマランサス子実の単胃家畜における飼料価値
- 養豚におけるコンピュ-タ利用システムの現状と今後の方向 (家畜生産におけるシステム化)
- 小腸フィステル装着豚に基づく飼料栄養評価法の開発に関する研究
- フスマ,脱脂米ヌカ,ナタネ粕,グレインソルガム,ミートボーンミールおよびフェザーミールの豚小腸末端アミノ酸消化率
- 豚における消化率の変動要因 : 品種間差について
- 家畜•家禽の栄養•飼養•飼料に関する研究の動向 : II. 豚関係
- 豚におけるin vitro-ナイロンバッグ法による粗飼料の乾物消化率の推定
- 豚の各消化器官における酸化クロームおよびポリエチレングリコールの滞留時間と消化吸収率
- ブタの腸管における消化吸収実験のための丁字型カニューレの装着(短報)〔英文〕
- 採食時間をコントロールできるラットの簡易自動給餌装置(短報)〔英文〕