生鮮ワカメの鮮度に与える酸素の影響
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概要
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褐藻類のワカメは、加熱することによって褐色から緑色へと変化する。この特性は、貯蔵時間の経過に伴い徐々に失われる。加熱前後の葉体の反射スペクトルを測定した結果、加熱前の生鮮ワカメは580 nmに最大反射率を示す波長が存在したが、加熱後は560 nmへと変化することがわかった。そこで、この波長の変化を評価することにより、酸素がワカメの鮮度に与える影響を検討した。その結果、酸素ガス中で貯蔵することによって、加熱により波長が変化する期間が長く保たれることがわかった。貯蔵温度が低い場合もまた、同様の効果を示した。これらの結果は、酸素ガスに呼吸のような生理活動に基づいておこるワカメの鮮度低下を抑制する効果があることを示している。以上より、酸素ガス中での貯蔵は、生鮮ワカメの鮮度保持に有効であることが明らかとなった。
- 2008-12-00
著者
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