瀬戸内海中央部で発見された腕足類2種について <短報>
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概要
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シャミセンガイの1種Lingula sp.が広島県ハチ干潟,細ノ洲から採集された。本標本はウスバシャミセンガイに酷似するが,筋肉痕の配置において違いも確認された。また,塩飽諸島広島沖合からは,これまでの瀬戸内海から報告があった既知2種とは殻の形態が異なるスズメガイダマシの1種Discradisca sp.が確認された。これらの浅海産腕足類は日本各地で絶滅が報告され,西日本の5県で絶滅危惧種あるいは準絶滅危惧種に指定されており,詳細な観察に基づく正確な種の分類とともに出現記録を正式に残すことが保護上必要である。The linguliformean brachiopod Lingula sp. was found in the intertidal flats of Hiroshima Prefecture, Western Japan, and is briefly described here. Another linguliformean brachiopod Discradisca sp. was also collected from the Shiwaku Islands area in the Seto Inland Sea. These brachiopods are endangered all over Japan and designated as nearly extinct species by five prefectures of Western Japan. Accurate identification and official occurrence records of these shallow-water brachiopods are required for their conservation.
- 2012-12-25
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