授乳期における乳児の睡眠・覚醒リズムの発達 : 母児同期からみた授乳期の育児指導にむけて
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概要
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Financial Support: This research was conducted with the aid of a subsidy from Grant-in-Aid for Scientific Research B of Japan (No.11672335).Objective: This longitudinal study aims to evaluate baby's sleep/wake behaviors from the delivery day to the 15th postpartum week and the relation between the behaviors and the schedule of breast feeding by using sleep log and Actigrapth,and to make clear the usefulness of a child-rearing based on biorhythm in order to assist postpartum child-rearing.Method: Subjects were full-term 12 babies by normal delivery, weighing 3,028± 197g in primipara babies, and 2,989±216g in multipara babies, respectively.The mothers, of whom 7 are primipare as (28.1±3.13 years old), and 5 multiparas (29.4±3.21 years old) were instructed to record the sleep logs of themselves and their infants every ten minutes from the delivery day to the 15th postpartum week. In order to record activities of one primiparious mother, the actigraph was set on her non-dominant wrist for 12 days together and later once a month from the delivery day until the fifteenth postpartum week.Results: Breast feeding cycle was almost regular in the daytime but was different from mother to mother in the nighttime. It seemed that mother's sleep/wake rhythm was influenced by sleep termination and long wake time caused by being accustomed to breast feeding and caring after other children.It was suggested that mother's sleep/wake rhythm after a delivery was influenced by breast feeding rhythm, and was one of the important factors for promoting a circadian rhythm, and was helpful to the regulating of life cycle of a puerperal woman through accomplishment of breast feeding.研究目的:産後の育児指導に生体リズムを加味した教育プログラム構築を目指し,アクチグラフ活動量および睡眠日誌から母児の睡眠・覚醒と授乳リズムを評価する本調査に取り組んだ。方法:対象は,正常満期産で経膣分娩した乳児12名,平均出生時体重は,3028g±197gであり,授乳法は9名が母乳,3名が混合乳であった。乳児の母親の平均年齢は,初産が7名(28.1±3.13才),経産婦が5名(29.4±3.21才)で,母児の睡眠日誌を産後15週まで継続記録をお願いし,初産婦1例についてはActigraphを非利き腕に装着いただき,母児の同期について,授乳リズムとの関連などを分析した。結果:昼間期の授乳時間はほぼ一定時間であるが,夜間期授乳に個人差が大きく,夜間の中途覚醒や長時間の覚醒は授乳の慣れや兄弟の世話などで母親の睡眠・覚醒リズムが影響を受けているようであった。結論:産後の睡眠・覚醒リズムは授乳リズムに影響を受け,サーカディアンリズム形成の重要な因子であるとともに,母乳確立への支援を通じて褥婦の生活リズム調整に役立つものと思われた。
- 九州大学医学部保健学科,School of Health Sciences, Faculty of Medicine, Kyushu Universityの論文
- 2005-02-18
著者
-
三島 みどり
島根県立看護短期大学
-
浅見 恵梨子
奈良県立医科大学医学部看護学科
-
浅見 恵梨子
大阪金蘭女子大学
-
新小田 春美
九州大学大学院医学研究院保健学部門
-
三島 みどり
大分県立看護科学大学
-
浅見 惠梨子
奈良県立医科大学医学部看護学科
-
浅見 恵梨子
奈良県立医科大学 医学部 看護学科
-
MISHIMA MIDORI
Shimane Nursing College
-
新小田 春美
産医大保健学部
-
Shinkoda Harumi
Kyushu University School Of Health Sciences
-
新小田 春美
九州大学大学院医学系学府保健学専攻
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