Seasonal variation of global positioning system (GPS) accuracy within the Tokyo University Forest in Hokkaido
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
In-depth forest ground surveys are indispensable for experiments on the stand-based forest management system at the Tokyo University Forest in Hokkaido. The Global Positioning System (GPS) offers an innovative surveying technology with high accuracy and labor economy. This study compared the positioning accuracy of handy GPS receivers in summer and winter to obtain practical suggestions for the use of GPS in ground-based forest surveys. In July and December 2007, field tests measured the positions of ten points under the forest canopy with two GPS receivers (MobileMapper Pro and GPSMAP 60CSx). Three-way ANOVA was employed to identify factors that affected positioning accuracy. Results indicated that the season was a significant factor for the GPS measurements. Relatively few GPS positional errors were observed during winter. The presence of foliage probably negatively affected positioning accuracy. Among the receiver settings tested, the MobileMapper Pro receiver with a 30 sec. observation time seemed to be a reasonable choice. Despite the severe terrain on which our measurement points were located, both GPS receivers had good satellite signal reception. We concluded that both the MobileMapper Pro and the GPSMAP 60CSx were suitable receivers for GPS survey applications in most areas of the University Forest.東京大学北海道演習林における林分施業法の実験では,詳細な現地森林測量が不可欠となっている。全地球測位システム(GPS)は高精度化と省力化とを可能にする革新的な測量技術である。森林測量にGPSを利用する際の実践的な示唆を得るため,本研究では夏季と冬季における携帯型GPS受信機の測位精度について比較を行った。2007 年7 月と12 月に林冠下の10 測点を2 機種のGPS 受信機(MobileMapper Pro およびGPSMAP 60CSx)で測位した。GPS の測位精度に影響を及ぼす要因を明らかにするため,三元配置の分散分析を行った。分析の結果,季節が有意となり,測位誤差は冬季においてより小さくなった。林冠の落葉によって測位精度が改善されたためと推察される。本研究で試験を行った測位方法のなかでは,MobileMapper Pro で1 測点につき30 秒間測位する方法が適当と考えられた。地形的に測位が困難な条件下ではあったが,衛星からの電波は問題なく受信できたことから,両機種とも同演習林内のほとんどの場所で利用が可能と思われる。
著者
-
尾張 敏章
東京大学大学院農学生命科学研究科附属北海道演習林
-
笠原 久臣
東京大学北海道演習林
-
尾張 敏章
北海道大学大学院農学研究科
-
Owari Toshiaki
Hokkaido Forest Graduate School Of Agricultural And Life Sciences The University Of Tokyo
-
尾張 敏章
Hokkaido Forest Graduate School Of Agricultural And Life Sciences The University Of Tokyo
-
OWARI TOSHIAKI
University Forest in Hokkaido, The University of Tokyo
関連論文
- 北海道中央部の択伐天然林におけるトドマツ実生,稚樹,幼樹の分布と立地環境の関係
- 書評 山田容三著 森林管理の理念と技術--森林と人間の共生の道へ (ゾーニングを考える)
- エゾシカの樹皮嗜好性と小径樹幹の内樹皮成分との関係
- カフェテリア試験を用いた不織布のエゾシカ樹皮食害防除効果の評価
- 針広混交天然林における樹木の個体数と現存量の動態 : 北海道演習林前山保存林の事例
- 高性能林業機械化の推移と展望に関する研究
- 森林における歩行時のGPS測位精度評価
- 平成13年度森林利用学会シンポジウム質疑応答記録
- Seasonal variation of global positioning system (GPS) accuracy within the Tokyo University Forest in Hokkaido
- 森林施業における乗用モノレールの導入効果 : 労働負担の軽減効果
- 雌雄異株性高木ヤチダモの性表現とサイズ構造
- 森林作業における乗用モノレール導入の経済的効果
- 海外情報 オランダにおける森林認証紙の市場動向
- 北海道における林業労働の実態 : 風連町・下川町森林組合を対象として
- 北海道におけるカラマツ林業の動向 : 統計資料の解析
- 冷温帯針広混交林における択伐施業がトドマツの個体群動態に及ぼす影響(天然林施業に貢献する生態学)
- 秩父山地におけるウダイカンバ優占林分の構造
- 人工微地形がエゾマツ実生の発生定着に及ぼす効果
- 北海道中央部の針広混交林における山火事から87年が経過した森林群落の植生
- 研究成果および事業紹介 雌雄異株性高木ヤチダモの性表現と萌芽特性
- 採算性を考慮した機械化作業システムの必要事業規模
- 東京大学北海道演習林におけるGPS測位精度の評価
- スウェーデン紙パルプ企業の展開と多国籍化に関する考察(1996年秋季大会自由論題論文)
- 林分施業法の選木技術
- 天然林施業における森林情報管理の技術革新
- 東京大学北海道演習林における100年生カラマツ人工林の成長経過
- 東京大学北海道演習林の広葉樹市売--ウダイカンバ・ハリギリの旭川銘木市への出品について
- ユフロ森林作業工学国際会議in北海道
- クヴェ照査法林の百年
- 北欧諸国の伐出作業の現状と我が国の林業(平成19年度森林利用学会シンポジウム)
- 機械化によるコスト削減に向けて--北海道林業の挑戦
- フィンランドの製材業
- ヨーロッパ森林セクターの2030年ビジョン(北から南から)
- 北海道木材産業の活性化ビジョン(2)ビジョンが描く木材産業のあるべき姿
- 北海道木材産業の活性化ビジョン(1)過去10年間における木材産業の動向
- 北欧におけるシラカンバ花粉症対策の現状
- マルコルムナップ研究林におけるGPS受信機の性能試験
- 林分施業法の選木技術 : エゾマツ・トドマツ・シナノキ・イタヤカエデ混交林の事例
- 素材生産作業システム機械化進展モデルの構築
- Risk assessment of spatiotemporal wind hazards in Japanese mountain forests: linking an air-flow model and the local yield table construction system
- 国際化が進むヨーロッパの木質ペレット市場
- Stand Structure and Geographic Conditions of Natural Selection Forests in Central Hokkaido, Northern Japan(Multipurpose Forest Management)
- 新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業「北海道固有の森林資源再生を目指したエゾマツの早出し健全苗生産システムの確立」 : 2年間の主な成果
- 東京大学北海道演習林の林分施業法 : 50年を振り返り, 50年を展望する
- 東京大学演習林生態水文学研究所・北海道演習林・秩父演習林における年平均気温の長期データの推定
- 平成13年度森林利用学会シンポジウム質疑応答記録(平成13年度森林利用学会シンポジウム記録)
- 山田容三著, 森林管理の理念と技術-森林と人間の共生の道へ-, 昭和堂, 2009年10月, 225頁, 3,150円
- フィンランド木材産業における森林認証製品のマーケティング(日本林業再構築のモーメントと方向をどう考えるか(II))
- 林分施業法の選木技術 : ウダイカンバ二次林の事例(会員研究発表論文)
- 第2報告 北海道阿寒湖畔・前田一歩園財団の森林管理に学ぶ(今、北海道で持続的森林経営を考える,2002年度北日本林業経済研究会公開シンポジウム)
- 森林内におけるハンディGNSS受信機の測位精度(会員研究発表論文)
- 機械地拵えにおけるGPSトラッキングの利用可能性(会員研究発表論文)
- 東京大学大学院農学生命科学研究科附属北海道演習林(研究トピックス)
- 東京大学北海道演習林における択伐施業林と保存林の林分構造の比較(会員研究発表論文)
- 天然林択伐作業におけるグラップルスキッダを用いた集材作業システムの開発 : 集材作業による森林の撹乱程度と作業能率(会員研究発表論文)
- 北海道における高性能林業機械化 : 高性能林業機械アンケートの数量化理論III類による分析(会員研究発表論文)
- 東京大学北海道演習林における択伐施業林と無施業林の更新状況の比較(会員研究発表論文)
- 東京大学北海道演習林の中標高域における択伐施業林と保存林の林分構造(会員研究発表論文)
- 天然林択伐作業に伴う残存木の損傷と稚幼樹の消失・発生 : 東京大学北海道演習林51林班の事例(会員研究発表論文)
- 東京大学北海道演習林における100年生カラマツ人工林の成長経過(会員研究発表論文)
- 東京大学北海道演習林の異なる4標高に植栽されてから45年以上が経過した11樹種の生存と成長
- 林分施業法に基づく持続的・順応的森林管理とデータ基盤 (特集 環境リスクと統計解析 : データ基盤構築と解析)
- 北海道北部天然林における林木の空間分布(会員研究発表論文)
- エゾシカに対する樹皮嗜好性試験 : 積雪期における野外試験(会員研究発表論文)
- 林内におけるディファレンシャルGPSの試用事例(会員研究発表論文)
- GPSを用いた収穫木探索の効率性評価(会員研究発表論文)
- 格子状皆伐による天然更新の促進試験(II) : 地がき処理による更新促進試験(会員研究発表論文)
- トドマツ天然生林における溝腐病の分布とその被害状況(会員研究発表論文)
- 格子状皆伐による天然更新の促進試験 : ストローブマツ造林地皆伐跡地における実生の発生状況(会員研究発表論文)
- 林分施業法の選木技術 : エゾマツ・トドマツ・シナノキ・イタヤカエデ混交林の事例(会員研究発表論文)
- 林分施業法の選木技術(会員研究発表論文)
- 森林基盤整備とGIS : 下川町有林を事例として(会員研究発表論文)
- 東京大学北海道演習林より生産される立木・丸太の材質(会員研究発表論文)
- Risk assessment of spatiotemporal wind hazards in Japanese mountain forests: linking an air-flow model and the local yield table construction system
- ミズナラ堅果の未成熟落下(会員研究発表論文)
- エゾマツの球果,種子および次代苗の諸形質の標高に伴う変異 : 東京大学北海道演習林について(会員研究発表論文)
- ヤチダモの性表現ごとにみた年による開花状況の違い(会員研究発表論文)
- エゾマツ7産地産種子の播種床の違いによる実生の消失および生育(会員研究発表論文)
- ミズナラ多胚性苗の成長(会員研究発表論文)
- 高・低標高産アカエゾマツ次代苗の成長(会員研究発表論文)
- シナノキとオオバボダイジュにおける伐採前後の萌芽発生状況(会員研究発表論文)
- 東京大学北海道演習林におけるGPS測位精度の評価(会員研究発表論文)
- 東京大学北海道演習林における主要針葉樹3種(トドマツ,エゾマツ,アカエゾマツ)の分布
- 北海道中央部の針広混交林における持続的伐採方法のシミュレーション:個体ベースモデルに基づくアプローチ
- 北海道中央部の択伐天然林における樹種構成と立地条件の関係