特異値分解アルゴリズムの性能評価のための大きな条件数を持つ行列作成
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概要
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本稿では,特異値分解を評価するために,条件数の大きなテスト行列の作成法を提案する.我々が対象とする条件数は,以下の2種類の定義によるものである.1つ目は,連立1次方程式を解く際の困難さの指標として知られる最大特異値と最小特異値の比による定義である.2つ目は,特異値分解の数値計算の困難さを表す特異値の近接度による条件数の定義である.1つ目の条件数の大きなテスト行列の作成法では,行列のべき乗を利用するもので,密行列を作成することが可能である.一方,2つ目の作成法では,近接固有値を持つglued Wilkinson行列の特異値版ともいえるもので,2重対角行列のみが作成可能である.提案する2種類の作成法の目的は異なるため,それぞれに意義がある.これらの作成法によって作成されるテスト行列を用いて,LAPACK 3.4.2に含まれているいくつかの特異値分解アルゴリズムを評価する.
- 2013-12-27
著者
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