記憶モデルによる敬語意識の変化予測(<特集>敬語研究のフロンティア)
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概要
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国立国語研究所が愛知県岡崎市で実施した2回の敬語調査のうち,身内敬語の意識(意見)に関するデータを多重ロジスティック回帰分析に投入し,2008年から予定されている岡崎第3次調査の結果を数量的に予測した.また,岡崎第3次調査に向けた予備調査の一環として,2006年に国立国語研究所が実施したインターネットを介した調査(Web調査)のデータも示し,第3次調査の予測と突き合わせた.その結果,敬語意識の変化は,生年と調査年をそれぞれ独立した説明変数とする多変量S字カーブによって予測できることが明らかになった.これらの結果について,記憶の側面から考察がなされた.すなわち,言語形成期に貯蔵される形成期記憶と,生涯にわたって蓄積される生涯記憶を区分したうえで,身内敬語意識の変化が,調査対象者集団の脳内に貯蔵された形成期記憶と生涯記憶の2種類の記憶痕跡によってもたらされるとの仮説を導き出した.
- 2008-08-31
著者
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