手作り紙芝居の可能性 : キッズ紙芝居コンテストの取り組みを通して
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概要
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本稿では、手づくり紙芝居の教育メディアとしての可能性を探ってみた。紙芝居を作る機会は、幼児期の子どもにも、保育者養成課程にある学生にも、非常に少ないことがこれまでの調査研究の分析から明らかとなった。紙芝居を教育に活用することを進めてた人々が、手作り紙芝居についてとのような評価をしているか文献を通して検討した。保育教材・教具が少なかった時代に、必要に迫られて手作りした副島ハマは、目の前の子どもに合わせて手作りしていたことが分かった。また、紙芝居を作ることは子どもにとっては自己表出手段となり、大人にとっては子ども理解につながることも倉橋惣三の言葉から理解できた。紙芝居の教育的効果を、作り演じる一連の行為にみるという松永健哉の考え方も理解できた。実行委員会が実施してきた「キッズ紙芝居コンテスト」の作品と保育現場での取り組みを考察することで、文献にみられる手作り紙芝居についての教育メディアとしての効果を検証することができた。さらに、保育に手作り紙芝居を導入することで、5領域の総合的指導が可能となることや、保育者の実践力の向上にもつながること、子どもの遊びの展開につながることを理解できた。今後は、保育の場での手作り紙芝居の指導方法の開発、保育者養成校での紙芝居に関する教育カリキュラム開発を課題としたい。
- 2012-12-20
著者
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