保育者養成課程における紙芝居 その2 : 学生のアンケート調査を通して
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概要
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本研究は、保育者養成課程において紙芝居を教育メディアとしてカリキュラムに導入する方法を今後検討していく端緒として、保育者養成課程にある学生の紙芝居とのかかわりの実態について明らかにすることを目的とする。そこで保育者養成校に在学する学生を対象にアンケート調査を実施し、紙芝居が演じられるのを見た経験、自身で演じた経験、紙芝居について学んだ経験など、紙芝居とのかかわりをどのように経験してきたかについて明らかにし、その結果について分析・考察を行った。 調査結果からは、保育者養成課程にある学生は、概して紙芝居よりも絵本とのかかわりの経験を多くしてきており、大学入学後の学習においてもその傾向がみられた。しかし、紙芝居についても、多くの学生が、紙芝居を演じた経験を特に大学入学後の実習でしていることがわかった。ところが、紙芝居について学んだ経験となると、紙芝居の演じ方は比較的学んだ者の割合が高いが、作り方や歴史について学んだ者の割合は一部大学を除いてかなり低いものであった。また、学生が紙芝居について学んだと自覚するその学びの中身が、保育における紙芝居活用の意義や方法の十分な理解を指しているかは疑わしく、さらに学生の紙芝居に関する学びは、担当教員によるところも大きいのではないかということが考察された。 今後の課題として、学生が紙芝居について学んだと自覚しているその学びの内容について、また保育者養成課程における教員の側からの紙芝居に関する教育・指導の内容について究明していきたい。
- 2011-12-20
著者
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