森林簿データバースを利用した人工林の成長予測
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概要
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本研究では,データベースとして整備された森林簿の情報を用いて,将来の人工林の成長を予測するシステムを開発した.対象は東京大学秩父演習林のスギ,ヒノキ人工林である.小班ごとに現在の樹種,林齢,平均直径,平均樹高,立木本数,直径階別本数割合から将来の平均直径,平均樹高,立木本数,断面積合計,林分材積を予測する.利用者は予測したい年を入力すると,システムは森林簿データベースからスギ,ヒノキ人工林を抽出し,指定した年の状態を予測する.予測を開始する時の林齢,予測期間は任意で,予測開始時の林分構造も任意である.成長式のパラメータのうち林分ごとに異なるパラメータは,林齢と平均樹高から推定される地位に応じて決定されるので,各林分の成長をその地位に応じて予測できる.このシステムは従来のシステム収穫表とは若干異なり,単目的のために開発されたもので特定の地域を対象としている.予測方法は目的と利用できるデータに合うように考えられている.しかし,パラメータを修正し,秩父演習林のような森林簿データベースを構築すれば,このシステムを他の地域に対しても適用することができる.
- 森林計画学会の論文
- 1995-03-30
著者
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