Landsat TMデータを使用したパターン展開法によるマツ枯れ被害林分の抽出
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概要
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1984年, 1989年, 1992年, 1997年, 1999年のLandsat TMデータを使用し, 新潟県新発田市と豊浦町を対象としてマツ枯れ被害林の抽出を試みた。各画像にパターン展開法を適用し, マツ健全林と被害林における展開係数の経年変化を比較すると, 健全林には変化がみられないが, 被害林には土壌の展開係数(C_s)が増加, 水の展開係数(C_w)が減少し, その後その箇所を中心に植生の展開係数(C_v)が増加する傾向を示した。1984年の画像から各画像の展開係数を差し引き, 各展開係数の変化量と現地の被害率との関係を調べた結果, C_v増加量がもっともあてはまりがよかった。そこでC_v増加量に被害クラスを設定し, 抽出された被害クラスと現地の被害率から設定した被害クラスを比較した結果, 激害は88%の精度で抽出されたが, 中害は42%と低い抽出率だった。中害を激害とすると抽出率は94%まで上がった。このことよりC_v増加量を利用すれば, 松枯れ被害量を求められることが示された。
- 日本森林学会の論文
- 2001-11-16
著者
-
阿部 信行
新潟大 農
-
阿部 信行
新潟大学農学部
-
龍原 哲
新潟大学農学部
-
油井 竜太
新潟大学大学院自然科学研究科
-
油井 竜太
新潟大学大学院自然科学研究科:(現)福島県農林水産部
-
龍原 哲
新潟大 農
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