看護実践能力を測定する2つの質問紙(尺度)の構成概念の比較検討
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概要
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【目的】本研究の目的は,(1)CNCSSと日本語版6-Dの構成概念を比較検討し,(2)2つの質問紙を用いた調査を実施して併存妥当性の検討を行い,(3)調査対象である6年目以上の看護師の看護実践能力の内容を検討することである.【方法】本調査は臨床経験6年目以上の看護師628名(回収率48%)に看護実践能力自己評価尺度(CNCSS)と日本語版6-Demension Scale of Nursing Performance(日本語版6-D)の2つの質問紙を配布し実施した.加えて,2つの尺度の構成概念を比較し,併存妥当性を検討した.2つのデータは6年目以上の臨床実践を持つ看護師の実践能力を比較した.【結果】CNCSSは6-Dの構成概念をすべて含んでいたが,30年以上前に開発された6-Dは「リスクマネジメント」,「質の改善」という近年重要となってきた概念が含まれていなかった.2つの尺度の相関係数はr=.762(p<.001)で妥当な高さを示した.臨床経験6年目以上の看護師が持つ実践能力の内容については,経験豊かな看護師に求められる実践能力である《質の改善》,《ケアコーディネーション》,《ヘルスプロモーション》が他のコンピテンスと比較して低かった.【考察】CNCSSにおける信頼性,妥当性は検証された.また,2つの尺度においての共通の内容を持つ下位尺度の値は同一の傾向を示していた.これによってCNCSSは看護師の実践能力を安定して測定できる尺度であることが明らかになった.
著者
-
中山 洋子
高知女子大学 看護学部
-
中山 洋子
東京女子医科大学 看護学部
-
石原 昌
昭和大学保健医療学部看護学科
-
工藤 真由美
福島県立医科大学看護学部
-
東 サトエ
宮崎大学
-
中山 洋子
福島県立医科大学看護学部
-
中山 洋子
福島県立医科大学
-
工藤 真由美
福島県立医科大学
-
永山 くに子
富山大学
-
石原 昌
昭和大学
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