有酸素性トレーニングとレジスタンストレーニングの併用がPeak VO2に及ぼす影響

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有酸素性トレーニングとレジスタンストレーニングそれぞれのトレーニング方法論や効果については,ある程度,確立されているが,この 2種の運動を併用した際のトレーニング効果について,報告されたものは極めて少なく,明確な知見は得られていない。そこで本研究では有酸素性トレーニング単独実施時とレジスタンストレーニングを併用して実施した際のトレーニング効果について検討を行なった。測定項目は1)Peak VO2,2)膝伸展筋力,3)運動負荷試験時の最終負荷強度の3項目とし,1)各群のトレーニング前後の比較,2)トレーニング後変化率の3群間比較の2点について検討を行なった。結果,有酸素性トレーニング単独実施群では膝伸展筋力のみ有意な増大が認められた。併用実施群では,測定3項目すべてについて,トレーニング後,有意な増大が認められた。コントロール群では,3項目すべてに有意差が認められなかった。増加率の群間比較では,Peak VO2と最終負荷強度増加率に関しては,併用実施群とコントロール群間においてのみ,有意差が認められた。膝伸展筋力増加率については,有酸素性トレーニング単独実施群と併用実施群間及び併用実施群とコントロール群間において有意差が認められた。増加率から考えると,レジスタンストレーニングを併せて実施した方が,有酸素性トレーニングを単独で実施した場合より,有酸素的作業能の代表的指標であるPeak VO2の増加率が大きくなることが明らかとなった。レジスタンス運動トレーニングによるPeak VO2の増加は,筋での酸素利用能力の改善に起因すると考えられた。膝伸展筋力については,対象を普段,運動習慣を持たない一般成人とした場合,自転車駆動などの運動によっても改善を認めることが明らかとなった。しかし,この場合,活動が高まる筋線維は遅筋が中心になると考えられることから,速筋線維の活動を高めるレジスタンス運動を加えることで,バランスのとれた筋機能への刺激となり得ると考えられた。
2002-12-20

有酸素性トレーニングとレジスタンストレーニングの併用がPeak VO2に及ぼす影響

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