FDネットワークを評価する : FDネットワーク"つばさ"の一年を振り返って
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概要
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はじめに 大学設置基準の改訂により,平成20年度,ファカルテイ・ディベロップメント(以下,FD)が義務化された。大学だけでなく,短期大学(以下,「短大」),高等専門学校(以下,「高専」)もその範暗に入る(以下,大学,短大高専を総称して,「大学等」)。中央教育審議会は,平成20年4月の答申『教育振興基本計画について-「教育立国」の実現に向けて-』において,「各大学等における教育改善の取組を推進するため,教員の教育力の向上のための拠点形成とネットワーク化を推進するなど,個別の大学等の枠を超えた質保証の体制や基盤の強化を支援する」と述べ,続く2008年12月の答申『学士課程教育の構築に向けて』において,「学士の質の保証を図るために必要なのは,第一に,大学間の健全な競争環境の中で,各大学が自主的な改革を進めることである。第二に,大学による自律的な知的共同体を形成・強化し,大学間の連携・協同や大学団体等の育成を進めることである。」,「単独の大学の取組のみならず,拠点的なFDセンター等を中心とする大学間連携によるFD・SD活動や,関係機関や専門家のネットワーク化の取組を促進する。教育業績の評価に関する有効な実践や,大学院における優れたプレFD活動に対しても支援する。」と述べ,競争と同時に,連携・協同によるFDとそのための拠点校の設置を推進させる方針を見せている。それは,平成20年度より「単軸各的大学連携支援事業」が開始されたことからも明らかである。このような動向にともない,FDをターゲットにした大学間連携組織が全国で立ち上がった。本稿では,いち早くFDネットワークを立ち上げ実績を積んできた山形大学での実践を評価しようと思う。それにより,今後のFDネットワークの発展,およびわが国の大学教育の発展につながる知見を提供できれば幸いである。
- 2009-03-31
著者
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