共有結合性半導体の熱膨張と高圧下での格子熱振動スペクトル : IIジンクブレンド型構造化合物
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概要
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ダイヤモンド型構造を持つIV族共有結合性結晶に対して提案された,格子熱振動への圧力効果と熱膨張係数の温度依存性とを統一的に説明する現象論的モデルが,III-V,II-VI族半導体化合物に対して拡張される。ジンクブレンド型構造という低い対称性は,実験的にも未知のモードGruneisenパラメータの数の増加をもたらすが,実質的にわずか数個のパラメータを用いてGaP,GaAs,GaSb,InSb,ZnS,ZnSe,ZnTeの熱膨張係数の温度依存性を再現することが出来る。加えて,実験的には未報告の次の2つの興味ある結果が,理論的に推定される。1つは,GaPの低温での正の熱膨張であり,低温での負の熱膨張は共有結合性半導体に固有な性質では必ずしもない。今1つは,GaAs,GaSb,InSb,ZnS,ZnSe,ZnTeに共通する特徴で,高圧下での光学フォノン振動数の大きなずれがもたらされる。
- 物性研究刊行会の論文
- 1981-01-20
著者
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