III-V,III-VI半導体化合物の結合力とフォノン分散曲線
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概要
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擬ポテンシャル法に基づいた共有給合性に加えて,イオン給合性も部分的に含む給合力が,正四面体的配置をとる化合物に関して提案される。電荷移動による有効イオン電荷は,実験上の長波長極限での光学フォノン振動数の分離から導びかれる。数値計算は, AlP, AlAs, AlSb, GaP, GaAs, GaSb, InP, InAs, InSb, ZnS, ZnSe, ZnTe及びCdTeの13の化合物についてなされる。イオン給合性に関して得られた寄与は全結晶エネルギーにとっては非常に小さく,体積弾性率に対しては認められる。求められたフォノン分散曲線は,長波長極限での光学フォノン振動数の分離を除いてパラメータを合わせなかったにもかかわらず,実験値と定性的に良く一致する。AlPとAlAsに対するポテンシャルパラメータ,有効イオン電荷とイオン給合性の割合は, AlPとAlAsの中性子散乱データやバンド計算に関する実験値がないにもかかわらず,AlSbと他の正四面体的配置をとるIII-V化合物から概算される。AlPとAlAsの結晶エネルギーに関する数値は,実験値と良く一致レフォノン分散曲線と体積弾性率に関して得られた結果はこれらの化合物の格子振動と非調和性の研究に役立つ。
- 物性研究刊行会の論文
- 1984-03-20
著者
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