半導体化合物の熱振動数への圧縮効果と熱膨張
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概要
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AlP, AlAs, AlSb, GaP, GaAs, GaSb, InP, InAs, InSb, ZnS, ZnSe, ZnTe及びCdTeの13種の正四面体的配置をとる半導体化合物のフォノン振動数v_i(q)の圧縮効果,即ちモードGruneisenパラメータが,我々の提案した格子振動の方法を用いて固体電子論から研究される。更に,これら正四面体的配置をとる半導体化合物に関する平均のGruneisen定数γと線熱膨張係数αの理論値が,提唱される。αの実験値はAlpとAlAsに関しては報告されていないが,αの理論値は他の正四面体的化合物と異なり,30K以下の限られた低温領域でわずかに負になる。GaPに関して得られたαの温度依存性は,以前の正の熱膨張の予言と逆に,ブリルアン帯の既約1/48部分中のフォノン・モードの総和によって,低温部で負になる。対称性の良い方向即ち[100],[110]及び[111]方向での重みつき平均による簡単化された取扱いは,γとαの温度依存性に関して正しい結果を与えない。半導体化合物に関するγ_i(q),γ及びαについての我々の提唱データは,実験値を評価する上で,又これら化合物の非調和効果を研究する上で有用である。
- 物性研究刊行会の論文
- 1986-06-20
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