III-V, II-VI半導体化合物の高圧NaCl相と状態方程式
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概要
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擬ポテンシャル法での主たる共有結合的相互作用に加えてイオン結合的相互作用も部分的に含む,我々が最近提唱した結合力を用いて,正四面体的配置をとるIII-V,II-VI半導体化合物の圧縮下での相転移が固体電子論の立場から研究される。部分的なイオン結合力は,高圧相に重要な寄与を与え,これらの化合物の高圧相としてNaCl型構造の安定化をもたらす。数値計算は9種のIII-V(AlP,AlAs,AlSb,GaP,GaAs,GaSb,InP,InAs,InSb)及び4種のII-VI(ZnS,ZnSe,ZnTe,CdTe)半導体化合物について実行され,GaSbを除いて高圧相としてNaCl型構造が予期される。実験的には,AlSb,GaAs,InSbについては計算結果とは異なった高圧相が報告され,又,AlP,AlAs,GaP,ZnTeについての高圧相は明らかにされていない。圧力誘起相転移に関する転移圧力,転移の際の圧力のとび及び転移熱の数値計算結果が理論的に得られ,実験値と比較検討される。更に,相転移を含む状態方程式・体積弾性率への圧縮効果の計算結果も示される。
- 物性研究刊行会の論文
- 1984-04-20
著者
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