内発的地域振興に関する回顧と展望 : 域開発における「内発的」の意義をめぐって
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概要
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本稿は、地域開発にかかわる「内発性」をめぐって、その問題提起の背景・意義に関するこれまでの主たる議論を回顧・整理するとともに、今後の「内発的地域振興」に関する展望を考察したものである。本論考では、地域と連携してのデザイン活動において「内発的地域振興」を展開していくためには、次の4つの視点を堅持していくことが肝要であることを指摘した。(1)地域からの「自発的」営みとして、該当地域の人びとが地域の抱えるさまざまな地域資源を再評価し、その発揚に基づく展開をはかること。(2)地域に存在するモノ・コト・トキは相互に連関していることを念頭に置き、それらを「全体的」につなげていく展開をはかること。(3)地域の生活文化・歴史との「連続性」を基底において構想することにより当該地域のアイデンティティが増幅される展開をはかること。(4)地域の人びとが抱きがちの「ないない尽くし」の発想は広い視野で自己の地域を見つめていないことの証左であるとの認識に立ち、自らの「眼の覚醒」をはかりつつ、地域のおよそすべての人びとが主人公となれる等身大の構想を柔軟に展開していくこと。
- 日本デザイン学会の論文
- 2008-11-30
著者
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