VP-16単独・併用療法によるPVB療法耐性の進行性 : 睾丸胚細胞性腫瘍の治療
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概要
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PVB療法(cisplatin, vinblastine, bleomycin)に抵抗性を示す睾丸胚細胞性腫瘍(非セミノーマ)患者10例に対してVP-16単独あるいはCDDPとの併用療法を試みた.成績は完全寛解1例,部分寛解3例で有効率は40%であった.完全寛解の1例は40ヵ月以上の経過観察で再発は見られず生存している.部分寛解が得られた3例は, 1例で遺残腫瘍を切除したが,増悪した.副作用は脱毛(10例),嘔吐などの消化器症状(10例),顆粒球減少症(<3,000/mm^3) (6例),血小板減少症(<10×10^4/mm^3) (2例),貧血(Hb<10g/dl) (2例)が見られたが,可逆的でとくに重篤な副作用も見られなかった.その1治療効果は, PVB療法有効例では有効率57%と高く,また腫瘍量ともよく相関し最小病変症例での有効率は75%と良好であった. VP-16は通常の化学療法に抵抗性を示した非セミノーマ性睾丸胚細胞性腫瘍のsalvage therapyに有効な抗癌剤である.
- 社団法人日本泌尿器科学会の論文
- 1987-07-20
著者
-
町田 豊平
東京慈恵会医科大学泌尿器科学教室
-
町田 豊平
東京慈恵会医科大学
-
山崎 春城
東京慈恵会医科大学泌尿器科学教室
-
赤阪 雄一郎
東京慈恵会医科大学 泌尿器科
-
今中 啓一郎
慈恵医大第三
-
近藤 直弥
東京慈恵会医科大学 泌尿器科
-
近藤 直弥
東京慈恵会医科大学 泌尿器科学
-
今中 啓一郎
東京慈恵会医科大学泌尿器科学教室
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