ヌードマウス可移植性ヒト腎細胞癌株を用いてのインターフェロン併用温熱療法の検討

概要

論文の詳細を見る
ヌードマウス可移植性ヒト腎細胞癌株(JRC11)を用いて,インターフェロン-(IFN)α及びγ単独,及び温熱単独,更にIFN併用温熱療法の抗腫瘍効果に関して検討した.IFN単独に関しては,nHu-IFN-α(1×10^5,3×10^5I.U.,筋注)及びrHu-IFN-γ(3×10^5,6×10^5J.R.U.,腹内投与)を,1日1回連日投与で検討した.更に915MHz,microwave発振装置を用いた温熱(42.5℃,30分間)単独療法(腫瘍重量が500〜1,000mgに増殖した時点で1回施行)について同様に検討した.その結果,IFN単独及び温熱単独では有効な抗腫瘍効果は得られなかった.しかし,温熱加温前よりnHu-IFN-αを投与した後,温熱加温を行い,その後IFNを1日1回連日投与したnHu-IFN-α併用温熱療法は,温熱単独,及び各IFN単独,更にrHu-IFN-γ併用温熱療法の各療法群に比較して有効な結果であった.
社団法人日本泌尿器科学会の論文
1988-08-20