極低出生体重児の算数文章題解決過程 : その特徴、習得、および解決にかかわる要因
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概要
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本研究は、極低出生体重児18名の小学2・3年時に増加逆算(減算)の算数文章題を縦断的に実施し、結果予測・問題理解・プラン立案・実行・評価の5つの下位過程から算数文章題解決の特徴と習得過程を検討すること、WISC-R知能検査、メタ認知的知識質問紙から算数文章題解決にかかわる要因を明らかにすること、を目的とした。極低出生体重児は、5つの下位過程で遅れを示し、(1)計算力の習得に伴う立式修正、(2)問題文の数値の大小関係を手がかりとした立式、(3)問題文の情報の関係性を把握した立式、という習得過程が示唆された。習得過程には、モニタリング能力の影響が窺えた。WISC-R下位検査では、一般的知識・全体-部分の統合・空間関係・計算力・短期記憶・注意・モニタリングといった能力に遅れがみられ、文章題解決にも必要な能力であった。メタ認知的知識はあっても問題解決に有効利用できなかったことから、自己制御能力の遅れが指摘された。
- 日本特殊教育学会の論文
- 2000-11-30
著者
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