自閉傾向生徒への日常的な文脈を利用した二文節文の言語指導 : 指導における親の参加について(実践研究特集号)
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概要
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話しことばをほとんど自発的に使用しない14歳の自閉傾向生徒に「お茶の時間」場面を設定し、その文脈の行為連鎖を利用して「対格+述語動詞」の二文節文を習得させるために、学校と家庭で指導した。その結果、学校と家庭で、行為連鎖に沿った二文節文が自発され、課題場面以外での使用、課題で使用しなかった二文節文も出現した。このことから、二文節文習得における文脈利用の過程について論じた。家族の対象児に対する言語的なかかわり方が変化するとともに、母親は指導と対象児の行動変化との因果関係を理解し、自発的に次の指導目標を設定した。親の希望を取り入れ、家庭で導入しやすい課題を学校と家庭で実施することによって、指導の目標・内容・方法を共有することが可能になり、指導の社会的妥当性が認められた。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1996-03-30
著者
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