協同問題解決という視点からの知的障害生徒への作文指導の試み
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概要
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本研究は、知的障害養護学校高等部2年の同級生男子2名に、協同問題解決という視点を導入して作文を指導し、相互交渉と作文力の推移から、その指導の有効性を検討することを目的とした。セッションごとに異なった日常体験のテーマを与え、白黒線画と白紙を利用して、2名で相談しながら、つながりや感情表現のある文章が産出できるよう援助した。試みた作文は個別線画補助作文・協同線画補助作文・個別自由作文の3種で、それぞれの作文の成績は、事後テストで上昇し、文章産出のプランニング・実行・修正が促進された。2名とも一方的な働きかけから、相手の意向を問い、相手の働きかけの内容を認めた上で、自分の考えを述べるように変化した。協同問題解決を導入した指導の利点として、対人交渉の円滑化が示唆された。
- 日本特殊教育学会の論文
- 2002-09-30
著者
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