知的障害児の複合課題における解決行動
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概要
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本研究は、5歳後半の健常児と精神年齢がそれに相当する知的障害小学生各15名を対象にして、課題要求に合った方略使用とルート作成・実行を必要とする複合課題の解決場面を設定し、成人の働きかけを導入することによって、その効果を検討すると共に、知的障害児の課題解決における特徴を、健常児との比較により明らかにすることを目的とした。実験者の漸次的働きかけは、課題解決を改善した。両群とも複合課題における解決行動はまだ不安定であり、自発的な表象変換の不安定さが要因として考えられた。知的障害児では健常児に比べて、ルート作成・実行が促進されず、妨害刺激に影響され易かったことから、作業記憶、行動制御の問題として解釈された。これらの特徴は、課題の難易度との関連で考察された。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1998-09-30
著者
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