UNICEF/WHOの「母乳育児成功のための10ヵ条」の視点からみた関東6県における母乳育児の状況 : 第2報:母乳育児支援と母乳育児率の関連

概要

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UNICEF/WHO「母乳育児成功のための10ヵ条」の視点からみた母乳育児支援状況により,どの程度の母乳育児率が可能かを明らかすることを目的とした。関東6県の分娩施設を対象にアンケート調査を実施し,243のアンケートについて退院時および1ヵ月健診時の母乳育児率について母乳育児支援状況から検討した。母乳育児率は,退院時50.5%,1ヵ月健診時50.7%であった。母乳育児を推進している状況下で,母親に母乳育児をするために必要な説明や指導が妊娠中および出産後にできていれば,50%前後の母乳育児率であった。さらに,母乳育児のための看護計画,母乳育児支援グループの育成や紹介ができている状況では60%以上の母乳育児率であった。出生当日からの母子同室と自律授乳が実施できる状況にあれば80%以上の母乳育児率であった。そして,ミルクを補充しない意向があり,そのために上記の支援が実践されている場合には90%以上の母乳育児率になることが示唆された。一方,妊娠中の乳頭マッサージの指導,授乳中の乳頭マッサージや乳房マッサージは,ルーチンでしない場合に母乳育児率が高く,今後検討が必要と考える。