UNICEF/WHOの「母乳育児成功のための10ヵ条」の視点からみた関東6県における母乳育児の状況 : 第1報:母乳育児支援の現状

概要

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UNICEF/WHOの「母乳育児成功のための10ヵ条」の視点から母乳育児支援の実態を明らかにすることを目的として,関東6県の分娩施設を対象にアンケート調査を実施した。243のアンケートを分析し,以下の結果が得られた。1)母乳希望率は86.0%であり,98.8%の施設が母乳を勧めていた。2)母乳育児率は退院時50.5%,1ヵ月健診時50.7%であった。3)おおむね80%以上の施設が実施していた支援は,正しい授乳方法(第5条)と妊婦への教育(第3条)であった。4)半数以上の施設で完全母乳栄養(第6条)が試みられていた。5)実施施設が50%未満である支援は,早期接触(第4条),継続のための支援(第10条),スタッフの教育(第2条),方針の明確化(第1条),出生当日からの自律授乳(第8条),終日の母児同室(第7条),人工***を使用しない(第9条)であった。6)ルーチンでの実施に検討が必要な支援として"乳頭清拭""乳頭マッサージ""乳房マッサージ"があげられた。今後は,母乳育児支援を充実させていくとともに,支援から予測される母乳育児の可能性について母親に説明していくことも課題として示唆された。