車輪踏圧による土壌の垂直方向塑性変形について

概要

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砂質ロームを擁したMO-1型ソイルビンを供試し,鉄車輪と空気タイヤについて土壌踏圧による塑性変形実験をおこない,接地圧と踏圧深との関係を求めた。踏圧面深さと塑性変形量との関係は,次式で示されることが明らかになった。D_n=E-Flog_eZ_n ここに,D_n:塑性変形量(mm),Z_n:踏圧面深さ(mm),E,F:定数踏圧面が深くなれば,塑性変形量は曲線的に減少した。踏圧面が浅いときに車輪直径,車輪幅が大きいほど塑性変形量は小さくなった。この傾向は特に車輪幅を大にしたときにみられた。車輪荷重を大にすると塑性変形量,踏圧深とも増加したが,車輪幅の広いものほどこれらの増分量は少なくなる傾向がみられた。車輪条件を接地圧で表わした場合,踏圧深については各車輪間の差は大きいものではないことが判ったが,接地圧が小であれば踏圧深も浅くなった。なお,各供試車輪の全データを回帰にかけて,供試土壌における接地圧と踏圧深との関係として次式を得た。Z_m=17.1×PI^<0.41>ここに,Z_m:踏圧深(cm),PI:接地圧(kgf/cm^2)以上のことを総合して,接地圧を小さくすることは,踏圧深を浅くすることに効果的であり,中でも車輪幅を広げることが有効であると考察された。
帯広畜産大学の論文
1985-06-25