三点リンクのヒッチマストが自由リンク系プラウ耕の性能におよぼす影響
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概要
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農業機械の開発・改良はここ数拾年間に急激に進展した。他の科学分野の場合と同様改良のための研究は,設計と開発が平行して行われなければならない。トラクタの三点リンクのヒッチマスト高さの装着作業機械への影響は,これまでに幾編か報告されているが,著者らは更に究明を要する点につき実験を実施し,成果を得ることができた。実験は,本学の屋外ソイルビン(軌条走行農業機械総合測定装置)において土壌を慎重に調製して実施した。ヒッチマスト長さをプラウのクロスシャフトの位置を上下して,73,70,67および64cmに設定し,耕起速度1〜4m/sで実験を行った。以下の結果が得られた。(1)ドラフト角γはヒッチマスト長さと共に増加した。(2)仮想ヒッチ点はヒッチマスト長さと共に上方へ移動した。(3)種々の耕起速度に対するドラフトを調べたところ,ヒッチマスト長さが増すとドラフトは減った。すなわち,ヒッチマスト長さを増すと,プラウをけん引するに必要な力は減ることが観察された。(4)以上の現象は,ある限界内においてのみ可能であり,その範囲を求めた。その結果,供試機における最大,最小のヒッチマスト長さはそれぞれ118.5および0cmであった。しかし,実用上使うことのできるのはこの限界値内の一部分である。
- 帯広畜産大学の論文
- 1990-06-30
著者
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岸本 正
帯広畜産大学
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谷口 哲司
帯広畜産大学農業工学科農業動力学教室
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谷口 哲司
帯広畜産大学畜産環境科学科
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谷口 哲司
帯広畜産大学農業工学科農業動力学研究室
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マカンガ ジェイコブ・T
帯広畜産大学農業工学科農業動力学研究室
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谷口 哲司
帯広畜産大
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