高齢者住民検診における血漿高分子量アディポネクチン濃度

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アディポネクチンは脂肪細胞から分泌される分泌蛋白で、TNF-alphaによる血管内皮障害を抑制して抗動脈硬化作用を持つとされている。なかでも血漿高分子量アディポネクチンはその作用が強いとされる。【目的】高齢者集団における血漿高分子量アディポネクチン濃度、および身体の各指標といかなる関係にあるかを明らかにする。【対象・方法】高齢者集団検診204名、男63名、女141名、年齢73.3±6.7歳において高活性型である血漿高分子量アディポネクチン濃度をELISA法にて測定し、年齢、性別、身長、体重、血圧、骨密度、握力との関係について検討した。【結果】全体の血漿高分子量アディポネクチン濃度は9.0±5.3μg/mlで、男7.5±4.4μg/ml、女9.6±5.6μg/mlであり、男性に比べて女性に有意に高かった。血漿高分子量アディポネクチン濃度は年齢と有意な正の相関、身長、体重、body mass Index、骨密度、握力と有意な負の相関を有し、血圧とは相関を認めなかった。重回帰分析では体重が最も血漿高分子アディポネクチン濃度と強い有意の関係があった。【考案】高齢者において体重が重いほど血漿高分子量アディポネクチン値は低く、体重のコントロールが必要であることが示唆される。
埼玉県立大学の論文

高齢者住民検診における血漿高分子量アディポネクチン濃度

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