経胸壁冠動脈ドプラエコー図を用いた精神的ストレスの冠血流に対する影響の検討

スポンサーリンク

概要

論文の詳細を見る
【目的】虚血性心疾患の危険因子である精神的ストレスが冠血流にいかなる影響を与えるかを検討した。【方法】健常な被験者18名を対象とした。経胸壁心エコードプラ法により冠動脈左前下行枝末梢血流から冠血流速度測定を行った。(1)暗算負荷単独および(2)暗算中に乱数聴取を加えた二種類の精神的ストレス負荷を実施した。各負荷前後で冠動脈血流速度、血圧、心拍数を計測した。【結果】負荷後いずれも冠血流速度、血圧および心拍数は有意に増加した。しかし、負荷(1)と負荷(2)の間では各指標に有意差はなかった。【考案】精神的ストレスは交感神経の活性化を介して冠血流速度を増すと考えられ、冠血管壁へのずり応力ストレスとなって虚血性心疾患の危険性を増すものと考えられる。負荷(1)と負荷(2)間で指標に差がなかったことより、暗算負荷に乱数聴取を加えても有意なストレス増加にはならないと考えられる。
埼玉県立大学の論文

著者

関連論文

もっと見る

スポンサーリンク