新たなラットパルボウイルス(Rat orphan parvovirus: ROPV)の疫学的特性
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概要
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新たなラットパルボウイルス(rat orphan parvovirus: ROPV)について, 感染ラットにおけるウイルス排泄, 持続感染, マウスおよびハムスターへの感染性を検討した. ウイルスは主に造血系組織で増殖すると考えられ, 感染後1〜4週に糞便, 尿, ロ咽頭より感染性ウイルスの排泄が認められた. 感染性ウイルスは急性感染期に末梢血の白血球および広範な組織にも検出されたが, 8週後にはいずれの組織にも認められなかった. しかし, ウイルスDNAは長く持続し, 特に造血系組織では24週後にも認められた. マウスおよびハムスターへ感染させた場合, ウイルスの増殖および抗体反応は認められなかった. ROPVは宿主の免疫系を回避するため, 造血系組織との親和性を獲得した変異株である可能性が示唆された.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1997-04-25
著者
-
杉山 文博
筑波大学動物実験センター
-
八神 健一
筑波大学動物実験センター
-
杉山 芳宏
筑波大学動物実験センター
-
杉山 文博
Institute Of Basic Medical Sciences Laboratory Animal Resource Center University Of Tsukuba
-
杉山 文博
久留米大学医学部附属動物実験センター
-
佐藤 浩
長崎大学先導生命科学研究支援センター
-
八神 健一
筑波大学生命科学動物資源センター
-
大澤 一貴
長崎大学先導生命科学研究支援センター
-
上野 豊
筑波大学動物実験センター
-
大沢 一貴
長崎大学医学部附属動物実験施設
-
佐藤 浩
長崎大学医学部附属動物実験施設
-
大沢 一貴
長崎大学先導生命科学研究支援センター・比較動物医学分野
-
Ohsawa Kazutaka
Biomedical Research Center For Frontier Life Sciences Nagasaki University Graduate School Of Biomedi
-
Ohsawa Kazutaka
Laboratory Animal Center For Biomedical Research Nagasaki University School Of Medicine
-
Sugiyama Fumihiro
Laboratory Animal Resource Center University Of Tsukuba
-
八神 健一
基礎医学系教授(動物実験センター)・実験動物学専攻
-
八神 健一
筑波大学
-
Ohsawa Kazutaka
Div. Of Comparative Medicine Center For Frontier Life Sciences Nagasaki Univ.
-
Sato H
Osaka Univ. Toyonaka
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