VTOAを適用したサービスと技術課題の検討

概要

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ATMはマルチメディア通信を実現するための基盤技術であり、データ通信を先駆けとして導入が開始されている。VTOA(Voice and Telephony Over ATM)はこのATMを用いて音声通話を実現するための技術である。ATMを用いた音声通信には音声単独で扱うサービスと画像やデータと組み合わせたマルチメディアアプリケーションの中の音声通信がある。ATM網が社会インフラとして整備されマルチメディア情報通信が普及した段階ではマルチメディア通信網の中の音声通信が既存の電話と同等以上の役割を担う可能性がある。しかし、マルチメディア情報通信のバックボーンとなるATM網はまだ導入段階であり、プライベートネットワークにおけるATM導入が先行している。またコンピュータテレフォニーやインターネット電話の出現に見られるように「データ+音声」という通信形態の要求が高まってきており、そこにVTOAを適用した新しいサービスの可能性がある。本稿ではVTOAの音声単独サービスと、マルチメディアアプリケーションの一例としてサイバーモールにおける音声通信の必要性について検討し、VTOAにおける今後の課題について明らかにする。
社団法人電子情報通信学会の論文
1996-09-18