VTOAの実現技術とサービスの検討
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概要
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マルチメディア通信を実現するための基盤技術としてATMが生まれ,現在やっとその実用化の段階を迎えている.しかし最初のATMサービスであるセルリレーサービスは対象とするアプリケーションはデータ通信であり,まだ真のマルチメディアとはいえない.一方,データ通信も銀行のオンラインシステムや座席予約などのようなコンピュータ処理のためのデータ通信から,パソコン通信,インタネットの発達にみられるように"文字"により人と人とのコミュニケーション(対話,情報授受)をとる形態でのデータ通信へと形態が拡大,多様化してきている.特に後者の通信形態に対する最近の需要増大は顕著であり,これは,インタネット電話の出現に見るようにデータに加えて音声による通話も同時に行うことへのニーズが芽生えてきていることの証といえる.コンピュータテレフォニーやモバイル系マルチメディア端末の最近の隆盛からも,「データ+音声通信」がATMの次のアプリケーションとして展開,発展すると考えられる.ATMによる音声通信の実現方法,形態,サービス等の研究はVoice and Telephony Over ATM(VTOA)というキーワードで,今年になって国際会議で急速にトピック化してきている.そのVTOAの最初のターゲットはプライベート網での音声を含めたATM統合化により,端末-端末間でのデータ+音声通信サービスを低コストで早期に提供することである.その後,ATMマルチメディア網の発展に従ってVTOAサービスの拡充,既存電話網との相互接続へと展開していくと考える.本稿ではVTOAサービスに注目し,ATMの技術的フィージビリティから低コスト音声通信,および高品質音声通信の2つについて考察した.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-03-11
著者
-
藤谷 宏
NTTネットワークサービスシステム研究所
-
宇敷 辰男
Nttネットワークサービスシステム研究所
-
藤谷 宏
Nttネットワークシステム研究所
-
豊泉 清史
NTTネットワークサービスシステム研究所
-
豊泉 清史
Nttネットワークサービスシステム研 究所
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