素因数分解に基づく効率的な署名方式

概要

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最近, PoupardとSternは, 「on the fly署名」と呼ばれるいくつかの署名方式を提案した[26, 27].この方式は署名の一部を計算するのに, 剰余演算を行う必要が無い, このため, オンラインにおける署名生成を高速に行うことができる.しかしながら, 彼らの方式は署名検証に多くの計算量を必要とする等の短所が存在する.本論文では, 三交信認証方式に基づく新しいon the fly署名方式を提案する.提案方式は, Poupard-Stern方式[27]を改良しており, (1)署名生成と検証における計算量(2)署名サイズ, の2点が削減されている.この効率を実現するために, 従来は公開鍵の一部に, 2つの素因数を含む合成数法しか利用できなかったが, 提案方式では3つ以上の素因数を含む合成数を利用している.性能評価のため従来方式と比較した場合, オフライン, オンラインの署名生成, 検証の計算量は, それぞれ55%, 33%, 47%以上削減可能である.また署名サイズについては23%以上である.安全性に関して, 提案方式は従来方式と同様にランダム関数と素因数分解の困難性を仮定すると, 現在最強と考えられている安全性, すなわち「適応的選択文章攻撃に対しての存在的偽造不可」という条件を満たすことを示す.
社団法人電子情報通信学会の論文
2000-09-21

素因数分解に基づく効率的な署名方式

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