オンライン手書き文字認識における構造化字体表現に対する学習アルゴリズム

概要

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本報告では,漢字の偏や旁などのサブパタンを共有する構造化字体表現を用いたオンライン手書き日本語文字認識システムにおいて,プロトタイプ学習アルゴリズムを構造化字体表現に適用する方法,及びその効果について述べる.プロトタイプ学習アルゴリズムは,特徴量の配列などの階層構造を持たないプロトタイプ表現に対して効果が報告されている.一方,オンライン手書き日本語文字認識などでは構造化字体表現の有効性も様々なところで示されている.ところが,プロトタイプ学習アルゴリズムを構造化字体表現に適用する試みは報告されていない。また,プロトタイプ学習を文字カテゴリ間で共有されるサブパタンに適用する効果も自明ではない.これに対し,サブパタンの位置変動をうち消す平行移動,及び実際のパタンにおける特徴量変動をサブパタンの学習に反映させる正規化の導入により,プロトタイプ学習アルゴリズムを構造化字体表現に適用できること,また,それが日本語文字パタンで顕著な効果を示すことを提示する.
社団法人電子情報通信学会の論文
2001-03-15