輪郭線と細線を用いた直線・円弧当てはめによる図面のベクトル化

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図面を画像からベクトルデータへ自動変換するシステムにおいて,文字・シンボル等の接触・交差および線同士の接触・切れなどの雑音に影響されにくい視覚的に高品位なベクトルを得る手法を提案する.従来の図面のベクトル化手法として,細線化した画像データを線分近似したベクトルを求める手法と線図形の輪郭線の向き合うペアの中心線からベクトルを求める手法が一般に用いられてきた.しかし,前者は角部や交差部においてひずみが生じやすく,後者は密な交差部や接触部において中心線が正しく求めにくいといった問題があった.提案する手法では,線図形のトポロジーを保存する細線情報と細線前のひずみの少ない線図形の形を保存する輪郭線情報の両者を用いることにより接触・切れ・角・交差においてひずみの少ない正しい1本のベクトルを抽出できる.手順は,前処理として輪郭線と細線を各々線分近似した短い線素を求め,細線の短い線素の連続したつながりに対して直線を当てはめながら輪郭線の情報も用いて最適なベクトルを求める.また,本手法を円および円弧当てはめへ拡張する.本手法をサンプル図面に適用し,良好なベクトル化が行えることを確認した.
社団法人電子情報通信学会の論文
1994-01-25

輪郭線と細線を用いた直線・円弧当てはめによる図面のベクトル化

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