動画像処理による遠隔講義映像の自動生成とその評価

概要

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近年, ネットワーク技術の発展によって, 映像情報などの大容量データの転送が可能となり, 大学や各種の学校ではサテライトシステムなどを用いた遠隔講義が行われている.講義風景を撮影する方法として, 1台の固定したカメラを用いる方法や, 複数台のカメラをディレクタなどが各時点でスイッチングする方法が挙げられる.しかし, 前者では講義の臨場感が伝わらず, また板書が見難いといった問題点があり, 後者ではカメラを制御する人手が必要となる.本稿では, 固定した1台のカメラから得られる連続画像から抽出した講義者の位置・姿勢推定結果を基にして, パン・チルトユニットを装備した複数の撮影カメラを制御し, リアルタイムで臨場感のある講義映像を生成し, この映像を遠隔地にいる受講者に提供する手法を提案する.また, 受講者の視認テストにより, 本手法による自動撮影映像は人手による撮影には及ばないが, 固定カメラによる映像に比べて高い評価が得られることを確認した.
社団法人電子情報通信学会の論文
1998-10-09