音響多層膜を用いた圧電薄膜共振子の解析

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概要

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基板上に音響インピーダンスが低い層と高い層を交互に重ねた多層膜の上に圧電膜を付けた構造の圧電共振子は、500MHzから十数GHzの超高周波帯用共振子として期待される。本稿では、伝搬減衰と電極厚さを考慮した等価回路を用いてこの共振子の特性を理論解析した。その結果、Qは多層膜の層数が増えるに従って大きくなり、圧電膜のQ値に漸近していくことが分かった。しかし、層数を十分大きくしても、アドミタンス特性は両面自由の圧電膜共振子のそれとは一致せず、実効的電気機械結合係数は、両面自由の場合よりも若干低くなることが分かった。また、各層の膜厚に誤差がある場合に共振特性がどのように影響を受けるかを解析した結果、Qのばらつきは膜厚のそれよりも非常に小さいことが分かった。
1998-09-17

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