69. Substance Pのラット脊髄における局在と拮抗物質投与による影響
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概要
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Substance P (SP) は末梢一次知覚neurone の伝達物質であることが推定されており, β4-chlorophenyl-γ-aminobutyric acid (Lioresal)によってSPの前角細胞の興奮性が特異的に抑制される。この機序の詳細は知られていないが演者らはLioresal 慢性投与ラットの脊髄後角のRexed I, II層を中心として電顕形態学的観察し, axo-dendritic synapse, axon varicosity内に100nm前後のlarge cored vesicleが対照ラットと比較し高頻度にみられることを昨年報告した。本年はSP抗血清をもちいて光顕および電顕的酵素抗体法によるラット脊髄のSP局在とLioresal投与による変動を観察した。光顕的にはSPは対照ラットでRexed I層につよいdiaminobenzidine の点状の発色をみとめLioresal 投与ラットで発色部位の増加の傾向をみとめた。また電顕的酵素抗体法によってSPは上記の通常の電顕像で観察されたlarge cored vesicleに一致してその局在をみとめた。これらのSP含有顆粒の脊髄内分布およびSP含有ニューロンの分布を知り, Lioresal投与ラットと比較し本物質のSP拮抗作用について形態学的立場から考察する。
- 日本組織細胞化学会の論文
- 1978-11-01
著者
-
矢内原 昇
静岡薬科大学生物薬品化学
-
鬼頭 昭三
広島大学第三内科
-
矢内原 昇
静岡薬科大
-
鬼頭 昭三
広島大 医
-
岸田 健伸
広島大医
-
糸賀 叡子
広島大学医学部第3内科
-
糸賀 叡子
広島大学第3内科
-
岸田 健伸
広島大学第3内科
-
鬼頭 昭三
広島大学第3内科
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