自動文節対応付け手法を用いた要約生成操作の調査

概要

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本研究では、要約文とその要約文を作成するために使用された表現を含む元文とを自動的に対応付ける手法を用いて、人間が要約文を作成する上で、要約元となった原文をどのように再構成するかを調査した。対応付けに用いた手法は、かかり受け構造の解析結果を利用し、要約文とその対応文との間の対応付けを文節単位で行うことができる。また、要約文1文に対して、要約元文章中の複数文を対応付けすることを許して対応付けが可能である。調査した対象は、複数の作業者が新聞の社説を要約したデータである。このデータに対して、対応付け手法を実際に適用した。対応付けの結果、要約文中で文節対応付けができなかった文節が、どのように作成されたかを、計算機でも処理可能な操作を主眼に分類・整理し、考察した。その結果、要約において、要約元文章にまったく現れないような新しい表現が使われることは少なく、複数の元文から1つの要約文を作成する文結合と、単文節の言い換え操作を中心に要約生成が行われていることがわかった。
一般社団法人情報処理学会の論文
2002-01-21