1-(2-チアゾリルアゾ)-2-ナフトールと非イオン性界面活性剤を用いるニッケルの吸光光度定量法におけるマスキング剤の選択
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概要
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トリトンX-100のミセルと水相間における1-(2-チアゾリルアゾ)-2-ナフトール(TAN)とそのキレートの分配平衡を仮定し,ニッケルの定量の際に必要なマスキング剤を予測する方法を検討した.金属イオンM_1^<J+>とM_2^<J+>の分配比の比は式(1)で示され,β_jはキレートQ_1/Q_2=(β_<j1>/β_<j2>)・(α_<M2>/α_<M1>) (1) M(TAM)_jの安定度定数,α_MはM^<J+>の副反応係数である.(Q_1/Q_2の計算値が10^4以上となる条件でM_2がマスクできると判定すると,N-(ジチオカルボキシ)-グリシンとピロリン酸(又はクエン酸)がpH7.1で亜鉛,カドミウム,コバルトのマスクに有効と判断された.この結論は実験の結果とも良く一致し,本法によってマスキング条件を予測できることが確かめられた.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1976-10-10
著者
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