1-(2-ピリジルアゾ)-2-ナフトールと界面活性剤を用いる亜鉛の吸光光度定量
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
亜鉛はpH8以上のアルカリ性で1-(2-ピリジルアゾ)-2-ナフトール(PAN)と反応して水に難溶性の赤色錯体を生成する.この錯体は非イオン性界面活性剤であるトリトンX-100を用いて水に可溶化でき,555nmに極大吸収を示す.吸光度は試薬ブランクを対照とするとpH8.0〜9.5で一定で,10mmセルを使用した場合,亜鉛濃度10〜100μg/50m<I></I>においてベールの法則に従う.見かけの分子吸光係数は5.6×10<SUP>4</SUP>cm<SUP>2</SUP> mol<SUP>-1</SUP>である.<BR>マンガン,鉄,コバルト,ニッケル,銅,カドミウムなど多数の金属イオンが妨害するが,マンガンおよび鉄はクエン酸ナトリウムとメタリン酸ナトリウムで,コバルト,銅,カドミウムはジチオカルボキシグリシンでマスクできる.ニッケルはマスクされず発色する.しかし,EDTAによって亜鉛錯体は完全に分解退色するのに対し,ニッケル錯体はまったく分解されないので,この差を利用して亜鉛を定量することができる.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
著者
関連論文
- シス-[クロロテトラアンミンアクアコバルト (III)]硫酸塩の溶解度積の決定
- α,β,γ,δ-テトラキス(1-メチルピリジニウム-4-イル)ポルフィンとそのカドミウム(II)キレートのガラス壁への吸着防止
- ドデシルベンゼンスルホン酸塩による銅(II)-α,β,γ,δ-テトラキス(1-メチルピリジニウム-4-イル)ポルフィン錯体のイオン対抽出
- 2-(2-チアゾリルアゾ)-5-ジメチルアミノフェノールと非イオン性界面活性剤を用いるニッケルの二波長吸光光度定量
- 1-(2-ピリジルアゾ)-2-ナフトールと非イオン性界面活性剤を用いる亜鉛の抽出-吸光光度定量
- 1,2-シクロヘキサンジオンジオキシムによるニッケル(II)の選択的沈殿分離とけい光X線分析への応用
- 2-(8-キノリルアゾ)-4,5-ジフェニルイミダゾールと非イオン性界面活性剤を用いる亜鉛の吸光光度定量
- 陽イオン性及び非イオン性界面活性剤を用いるキシリジルブル-Iのマグネシウムキレートの抽出
- キシリジルブルーIと非イオン性界面活性剤を用いるマグネシウムの二波長吸光光度定量
- 非イオン性界面活性剤を溶媒とするニッケルの1-(2-チアゾリルアゾ)-2-ナフトールによる抽出
- ジチゾンと界面活性剤を用いる銅の二波長吸光光度定量
- 2-(2-チアゾリルアゾ)-5-ジメチルアミノフェノールとトリトンX-100を用いるニッケルの吸光光度定量
- 非イオン性界面活性剤溶液の相分離を利用するキレートの抽出,分離
- 1-(2-チアゾリルアゾ)-2-ナフトールと非イオン性界面活性剤を用いるニッケルの吸光光度定量法におけるマスキング剤の選択
- 1-(2-チアゾリルアゾ)-2-ナフトールと界面活性剤を用いるニッケルの吸光光度定量
- 1-(2-ピリジルアゾ)-2-ナフトールと界面活性剤を用いる亜鉛の吸光光度定量
- 1-(2-ピリジルアゾ)-2-ナフトールと界面活性剤を用いる亜鉛の吸光光度定量