超臨界流体用化学発光反応解析装置の試作
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概要
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超臨界流体(SCF)中での化学発光(CL)反応を速度論的あるいはプロセス的に解析でき, 加えてSCF物性との関係から検討できるSCF用CL反応解析装置を試作した.本装置は常温〜500℃, 常圧〜100kgf/cm^2の範囲で使用でき, 操作も簡便である.本装置の試作ではSCFクロマトグラフィーのSCF状態の調製に着目し, 密閉系を一部開放する手法を採用した.本論文は, ルミノールCLを実験モデルに選び, SCF-CL解析装置の設計とその特性及び有用性についての結果を述べてある.SCF相での本CLは液相など他の相の場合に比べ高いCL量子収率を示した.又, 本装置でのCL反応の解析からCLとSCF物性の関係が一部明らかとなり, 高CL量子収率を得るには超臨界点近傍での最適SCF密度を知る必要があることが判明した.本装置の使用を通してSCF中あるいは高圧下でのCL分析が今後発展すると著者らは確信する.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1995-02-05
著者
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中村 利廣
明治大学理工学部応用化学科
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石井 幹太
明治大学理工学部
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石井 幹太
静岡福祉大学社会福祉学部福祉情報学科
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中村 利廣
明治大学大学院理工学研究科応用化学専攻
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中村 利廣
明治大学理工学部
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武藤 雅貴
明治大学理工学部工業化学科
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