移動エージェントのための共生・寄生モデル

概要

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移動エージェントのための, エージェント間協調の形態として, 共生・寄生モデルを与える。このモデルでは, 移動エージェジトに以下のような能力を与える。1) [エージェントの受け渡し]必要な特定の権限, 能力を持つエージェントを, ドメインもしくは他のエージェントから受け取る, 2) [獲得・吸収]それらを, エージェントが自分の中に獲得・吸収し, 移動の際には, それを一緒に持ち運ぶ, 3) [合成・統合]あるいは, そうしたエージェントを動的に組み合せで, グループとして大きな一つの「個体」としてのアイデンティティをもったエージェントを構成する, 4) [分割・委譲]移動エージェントが移動する際に, 自分の能力・権限の一部を新しいエージェントとして分割・複写する。こうした能力は, それぞれ固有の目的と権限ならびに能力をもった複数のソフトウェア・エージェント(特に移動エージェント)が混在するネットワークにおいて, 協調的な関係(共生, 寄生)を動的に形成することに貢献すると考えられる。本稿は, その基礎となる共生・寄生モデルの概念を直感的に導入することを目的とする。
1997-09-24