免疫的手法を用いた通信網管理用ポリシの選択手法(情報検索)

概要

論文の詳細を見る
通信網の運用管理システム(NMS)は,大規模分散システムであり,かつ利用者である運用者の要求が色濃く反映された機能を提供する必要がある.しかし,このような機能を要求どおりに実現したシステムを設計開発することは困難である.この問題を解決する1つのアプローチとして,ポリシベース管理という手法が検討されている.これは,あらかじめ運用方針(ポリシ)を設定し,状況に応じて動的にポリシを選択し,それに基づいてシステムがその振舞いを決める方式である.通信網の運用管理にこの手法を適用するためには,変化に富む状況への対応や,複数サービスへの同時対応を実現する必票がある.本論文では,このような状況に適した情報処理を実現する概念として,人工免疫ネットワークを採用し,状況を監視しながら適切なポリシを複数同時に選択する手法を提案する.本手法を,サービスレベルを確保する管理機能に適用し,状況やポリシ集合の変化に対する適応性,ポリシ間の整合性,ポリシ選択の実用性を評価し,その有効性を示す.
一般社団法人情報処理学会の論文
2003-01-15